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執筆者の写真Sari Kaede

展示会@台北松山文化創地区の案内

更新日:11月22日

こんにちは、サリー楓です!

少しずつ寒くなってきましたが、

みなさんいかがお過ごしでしょうか?


いつも講演会や出演関係のブログテーマが多いですが、

今日は展示会の紹介です。




私の所属するチームが台湾の首都台北にて「住まいのコモンズ化/Commonsification of Living Spaces」というテーマで展示を行っているので、その紹介だよ。


11月~12月たまたま台湾にいるよ、という人がいれば訪問してもらえると嬉しいけど、、

そんな偶然はなかなかないと思うのでブログで紹介します。

最近はこういう活動もしてますという紹介が目的ですが、

展示に行った気分になってもらえたら幸いです。



まずは、どういう展示なのかということですが、、




いくつか展示ブースがある中で、白いテントが我々のブースです。

床と壁に原寸大の空間を投影して没入できるようにするXR(ミックスドリアリティ)といわれる展示方法を用いています。テレビ画面の中または舞台セットの中に入ったような、原寸大でリアリティのある体験ができます。


このXRの画面に投影する空間は、

私の所属するCommonsというチームがこれまで携わってきた建築物の一部です。

具体的には企業のオフィス、調布てつみち、北谷公園、ミヤシタパークなど建物の種類は様々なのですが、人が家のようにくつろいでいるシーンを切り取って投影しています。

(どうやって切り取っているかというと、許可を取って簡易な3Dスキャンを行っています)

人の過ごし方だけにフォーカスすると家のようにくつろいでいるのだけれど、

周囲も含めて観察すると実はオフィスの食堂だったり商業施設のベンチだったりする…という映像が延々と流れます。




場所は文化センターである松山文化創地区です。

東京ミッドタウンの芝生広場のような、市民と最先端カルチャーが交流する場所になります。




ここからは、

テーマ「住まいのコモンズ化/Commonsification of Living Spaces」

について、私考えについて紹介します。

長いのでここからは読み飛ばしてください。

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展示を観た方によっていろいろな解釈があると思うので、あくまでも私個人の解釈としてお話します。


これまで何度か台湾を訪れる中で台北都市部の住宅(いわゆる狭小住宅)をいくつか訪問したことがあるのですが、共通して気づいたことがあります。


それは…住宅の要素のの割り切り(わりきり)がいいということ。

言い換えると、

住むのに必要なものとそうではないものをはっきりと取捨選択しているということです。


例えば、狭小住宅ではキッチンがないことが珍しくありません。

家は狭いから朝ごはんも夜ご飯も外食でいいじゃないか、という割り切りが感じられます。

実際に、台北には朝ごはんを外食できる店が数多くあり、夜ご飯を済ませるための夜間マーケット「夜市」があちこちに点在しています。台湾観光する方は必ずと言っていいほど夜市観光も行うのではないでしょうか。日本から台湾に移住した友人の話では、子育て世帯の場合、日本では親が家庭料理を作らなければいけないというプレッシャーが感じられますが、昔から共働きの多い台湾ではご飯は外食でよいという考えが子育て世帯にも浸透しているそうです。

他にも、「浴槽はいらない、シャワーだけあればよい」という割り切りや、

「外の空気が吸いたかったら公園で過ごすので、バルコニーはいらない」という割り切りも見られました。


決してどちらの考え方が優れているというわけではないですが、

日本の狭小住宅の場合はどんなに小さくても最低限のキッチン、最低限の浴槽、最低限のキッチンを設けることが多く、台湾とは対照的です。

Made in Japanの白物家電、自動車にありがちなボタンだらけオマケ機能だらけといった

日本独特の多機能主義みたいなものを狭小住宅にも感じます。


日本の狭小住宅には割り切らずに機能を詰め込めるので、狭くても小さくても一応は何でもできる、というよさがあると思います。キッチンのない住宅だと麺を茹でるぐらいのちょっとした料理もできませんよね。




個人的には「割り切っているので●●ができない」という選択をするは勇気がいると思うのですが、、台湾はなぜ割り切ることができているかというと、住居で行っていることの一部を街のどこかで行っている(=住まいのコモンズ化を行っている)からだと思います。

キッチンがないから外食でご飯を済ませよう、キッチンの役割を街側で解決することです。バルコニーがないから公園で過ごそう、というのも同じだと思います。


そのような台湾での気付きを日本に持ち帰ったときに、

私たちの携わった建物の一部で「住まいのコモンズ化」が行われていることに気が付きました。その気付きを3Dスキャンによって記録し、来場者に映像で追体験してもらえるような展示になったのではないかと思います。


展示の解釈を書いてたら長くなりました。

いないと思いますが、もしここまで全文読んだ人がいれば教えてください。


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最後に、展示の概要を載せておきます。


「住まいのコモンズ化/Commonsification of Living Spaces」


快適に住まうことが求められる今、コモンズ(共有地)がどのような可能性を持つか?

本展示では6つのプロジェクトによって仮説を示します。住宅の外に目を向けると、公共的な空間に様々な住まいの中のアクティビティとそれを実現するオブジェクトが展開されています。このような「住まう」という概念が様々な場に広がっている現象は、人々が住宅で過ごすことの心地良さを求めている無意識の表出だと感じます。住宅以外で過ごす時間が長いなかで、住宅以外の様々な場へ住まいの快適さを広げている、住まいの中の要素が公共的な空間に対して広がることを、”コモンズ化”と捉え、本展示ではその体験を映像で示します。映像を体験したあと、街がいつもと違う風景として感じられる可能性を提示します。



2024 臺北文創記憶中心《理想居所》

期間|2024/11/9 -12/3

時間|11:00-19:00

場所|臺北市信義區菸廠路88號,臺北文創大樓前廣場

費用|入場無料





テープカットの写真を載せておくね!

寝不足のたメガネ&とんでもなくボサボサですがご容赦ください。



メディア掲載



というわけで、いつもより長文なブログになりましたね。

また定期的にブログ更新していきますので、「いいね」していただけると励みになります。



それじゃ、


またね!



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